首領がごそごそと自分の服を漁る。
「セン、この写真を見ろ」
視線だけ動かし写真を見やると、青色の花をつけ、紫色の身体をしたフラージェスが写っていた。
色違いと呼ばれているポケモンだろう。
「美しいだろう?」
首領がニタリと笑み、写真をセンの口に銜えさせる。
センはその写真を手に取り少し眺め、同じくにやりと笑った。
「奪って来ればよいのですね」
「そうだ」
それだけ言って、首領は部屋から出て行った。
センもたっと駆け出し、いつものキッチリとした服に着替え、
モンスターボールを取り華麗に外への扉を開けた。
地味なデスクワークなど美しくない、やはり俺様はこうでなくては!
そう、俺は美しい!